日本獣医輸血研究会 第9回学術講習会

11/26の日曜日、運営に携わらせて頂いている日本獣医輸血研究会の第9回学術講習会に参加してきました。会場は日本獣医生命科学大学というところで最寄りはJR武蔵境駅でしたので、朝6時に起きて1時間半ほど、電車に揺られて行って参りました。電車の中で睡眠時間が確保できるかなぁと期待していましたが、意外と乗り換えがこまめにあったり、日曜でしたが電車が混んでいたりして残念ながらゆっくりできませんでした。

とは言え今回は特に自分で発表する予定はなかったのでまぁ多少疲れていても良いかと気楽に構えておりましたが、直前になって司会者であることが発覚し少々驚きました。当ブログの読者の方はこのような学会や学術集会等と呼ばれるものに参加したことが無い方がほとんどだと思いますが、たいてい演者の方は伝えたい熱量が高くて発表時間が足りない感じになることが多いのです。かく言う私もそんなに熱量が高いキャラクターではありませんが、あれもこれも喋りたくなってしまい、終盤になって時計を気にしながら発表することが多いです。1時間とか2時間の講演だと事前練習できる訳でもないしちょっと時間調整が難しいんですよねぇ(言い訳)。

なので、司会者と言っても、始まる前に演者を紹介して演者の方が発表して終わり、そして次の方を紹介してまた発表が終わり、という流れを演者の数だけ行って終わることがほとんどです。だから特に何もすることなく終われるだろうと高を括っておりましたが、その認識は甘かったです。概略だけお示ししますと、3名で3時間の持ち回りのところ、トータル2時間で発表が終わっていました...え、あと1時間どうするの。天候不順が続いていましたから、発表者の方の体調が優れなかったりしたんですよねぇ。

司会者とMCという言葉があります。MCとはMaster of ceremonyの略です。司会者とは台本通りに進める人で、MCは演者や参加者の個性や能力を引き出しながらその場を盛り上げたり仕切ったりする人を指すことが多いようです。私は「司会者」のつもりで参加しておりましたが、どうやらあと1時間の「MC」をせざるを得ない雰囲気…発表が無事に終わって安堵の表情を浮かべた演者の皆様、時計をみてキョロキョロする私、そして聴衆の無言のプレッシャー。

そこから先は必死でした。講義を聴きながらメモを取っていたので必死にそのメモをめくり、10個くらい質問を考えたのでそれを演者の方へ順番に投げかけたり個人的な見解を勝手に述べてみたり、参加者の方へもその話を振って意見を頂いたり質問をしてもらったり。まぁ何とか人間はやればできるものですね。1時間とまではいきませんでしたが、合計55分は場をつなぐことができました。いや、できたということにさせて下さい(笑

片付けや懇親会を経て自宅に戻ったのは23時でした。疲れていたせいかリビングの電気をつけることなく寝る支度をすませ、翌日の診療に備えて寝床につきました。朝6時に起きて17時間。ボランティアな1日でしたがよく頑張りました。でもですね、愚痴みたいな記事に思われたかもしれませんが、とっても面白かったです。コロナ禍があけて個人的には初参加となる日本獣医輸血研究会の学術講習会でした。喧々轟々(けんけんごうごう)、侃々諤々(かんかんがくがく)。皆で集まって色々な議論や情報交換をすることができました。今後の診療に生かしていけるよう引き続き精進して参ります。