あのニオイ

もう10月になろうとしているので街もすっかり秋めいてきました。秋の夜長に病院で居残りデスクワークをしていると、向かいの天王町公園から虫の鳴き声が響いてきてとても風情を感じます。ところで8月末にアゲハ蝶の羽化の様子を書かせて頂きましたが、昨日来られた飼い主様は圧倒的にうわてでした。この夏に20匹ほど手掛けられたということで、凄すぎます。私も来年に機会があれば精進したいと思います。

ちなみに、当Blogは月のはじめに論文紹介と顕微鏡写真、そして月末にかけて当院や日々の徒然を記していこうと考えています。と言うことで、9月3回目の更新(なんとか駆け込みました...!)は日々の徒然に関することです。できれば当院に関する徒然を書いていきたいですが、本日はほとんど関係ありません(笑

皆さまはニオイに敏感な方でしょうか?動物病院で仕事をしていると、犬や猫の生理的なニオイには結構鈍感になってしまうような気はしていて、ご家族様方とちょっと感じ方が異なるのは良くないなぁと時折感じることがあります。一方、私は結構自分のニオイに敏感な方でして、なるべくひと様にご迷惑をお掛けしないように気を使っています。無臭を好むThe 日本人です(笑

そんな私の最近の悩みは、院長室の椅子のヘッドレストからあのニオイを感じる気がすることです、、そう、それはお父さんのニオイと言いますか、加齢臭というものでしょうか。しかし調べてみると今は加齢臭だけではなく、ミドル脂臭(読み方: みどるししゅう)なるものも言われているようですね。

加齢臭が50代以降によくみられる古本のようなニオイと書いてあって、ミドル脂臭は30-40代男性にみられる使い古した油のようなニオイとあります。さらに加齢臭は体幹部を中心に幅広く発生するのに対し、ミドル脂臭は後頭部が主に発生源とありますので、椅子のヘッドレストが気になる私のはきっとミドル脂臭なんだ。。。

汗を作り出す汗腺の働きが低下すると、汗の中に乳酸が分泌されやすくなり、それが皮膚の常在菌によって分解されると「ジアセチル」というニオイ成分が発生します。そのジアセチルと中鎖脂肪酸が混ざったものとがミドル脂臭の正体だそうで。こちらの記事が大変勉強になります。株式会社マンダムさん、研究ならびにマニアックな記事をありがとうございます。高校生の頃はビオレさらさらパウダーシート派でしたが、今後ギャッツビー派に改めるか考えさせて頂きます。

さて、院長室は私以外がほぼ立ち入ることのない聖域(魔窟)なのでおいおい清掃や対策を進めることとして。というか椅子のヘッドレストですからね、きっと今までの苦労の歴史が蓄積してきたミドル脂臭だから仕方ないと思うんですよ。←開き直り

日々の診療の中では、嗅覚が鋭い犬猫たちは気付いているかもしれませんが、ご家族様方とは少し距離が離れているから、おそらく感じていらっしゃる方はいないはず。あとはスタッフがどう感じているのか、、、皆優しいから文句も言わずに働いてくれていますが、はたして。薬局でギャッツビーの汗拭きシートをたくさん購入している私をみかけたらそっとして頂ければと思います。

冒頭の、秋の夜長の虫の鳴き声に風情を感じるとか書き始めた記事だったので綺麗に終えたかったですが、まぁこれはこれで夏の終わりを感じる記事ということで勘弁して頂ければ幸いです(笑