ぶらり台湾の旅

以前に大学で働いていた際、台湾の大学と交流があったので毎年台湾から獣医学部の学生さんが一定数来られていました。皆さん英語も堪能で大変優秀な方ばかりでしたし、とても人柄が良かったのでいつかは私も台湾に行って現地の動物病院や犬猫の暮らしぶりを見てみたいなぁと思っていました。そこで、思い立ったが吉日。先日少しお休みを頂いて台湾まで行ってきました。午前診療を終えてそのまま羽田空港まで移動して飛行機で4時間。台湾時間の夜9時には現地の松山空港に着いていたので、普段だったらまだデスクワークをしているような時間なだけに気持ちだけが追い付いていないような不思議な感覚でした。台湾、とても近いです。

翌日から台北市内をあてもなく歩いていたのですが、結構ちょこちょこと動物病院に遭遇しました。日本でも旅先では動物病院散策をしながら動くのが半分趣味となっていますので、それの台湾版です。台北市内は人口密度が高くビルがギュギュっと建っているせいか、大きな動物病院は一軒みかけただけで、あとは当院よりは大きいとしても比較的小さめな動物病院が多かったです。その大きな動物病院は24時間稼働の救急病院だったので、夜8時くらいに近くを通りましたが待合室には沢山患者さんが来ていました。やはり日本でも台湾でも救急病院が頑張ってくれていると安心感が違いますね。

道中であった犬たちは台北市内だったのも手伝って小型犬が多く、トイプードルやマルチーズ系のMixの子たちもみかけたので日本と同様な雰囲気でした。そして結構トリミングが行き届いていたり穏やかにお散歩ができている犬も多かったので、台北の犬の飼育事情は中々にハイレベルなのかもしれないなと感じました。あとから調べてみたら貸し物件は基本ペット可みたいで、犬と上手に共存する方法がしっかり浸透しているのかもしれません。

一方、古い町並みも多かったので結構地域猫が集会しているような様子に出会えるのかなと期待していましたが、意外や意外、1頭しか出会えませんでした。写真を撮ってみたものの遠かったのでウォーリーを探せばりの小ささ。それは私に猫運がなかっただけかもしれませんが、台湾はアジア1の動物愛護先進国で、国をあげて犬や猫の保護活動を推進されているそうなんです。ちょうど先日、俳優の石田ゆり子さんが台湾へ行き動物愛護について体験してきたテレビ番組が放送されていたようで。再放送があったら是非私も観てみたいなと思います。

滞在日数が少なく今回は台湾の中で最も都会な部分しか歩いていませんので上記のような動物事情でしたが、郊外に行くと放し飼いとかも多かったりしてまた全然違うみたいですね。観光地は英語が通じますし繁体字は何となく漢字の雰囲気で読めますし、何なら流暢な日本語が使える方もいらっしゃるので台湾は噂通りとても行きやすいところでした。また時間が取れたらぶらり台湾旅を計画してみたいと思います。

ところで、先日鹿児島へ出張した際に携帯電話も地図も持たずにホテルから出歩いたら2時間くらい迷子になって悲惨な思いをしたので、今回はそれを反省して携帯電話にeSIMをセットして台湾を旅していました。eSIMのおかげで日本と同じように携帯電話で調べものをすることができ、ほとんど迷うこともなく電車の乗り継ぎも出来たりして快適な時間を過ごせました。10年前くらいに海外へ行ったときはホテルとかカフェとか、Wi-Fiが使えるところをジプシーしながら旅していたので技術の進歩を感じますね。さて、2月も終わりを迎えて少しずつ暖かい日も増えてきました。3月はお花見などお出掛けする機会も多くなることと思いますので、くれぐれも事故には気を付けてお過ごし下さいませ。